もぅだいぶ経ちましたが、しーシュでQueenを観て来ました。
あのQueenです。
ご存知の方はご存知でせうが、しーシュふたりともが幼少期に相当な影響を受けた、英国のバンド。
わっしに至っては、Queenを聴かなんだら、おそらく音楽は演ってなかった、といふほどの、あの偉大なバンドです。
たぁ云へ、フロントマンのフレディ・マーキュリーはこの世を去って久しい。
ベースのジョンも参加はしてない。
それでQueenか?と問はれれば確かにまぁアレですが、まぁ彼ら自身がQueenだと名乗ってゐるならば、それはQueenなのでせう。それの来日公演です。
とあるファンの方のご好意によりチケットが手に入り、大阪は京セラドームへ行って来ました。
わっしはあえて前情報を遮断してをりました。
詳しい事は何も知らぬまま、彼らに対峙したかったのです。
前日くらいにやっと、歌はアダム・ランバートといふ人がやるらしい、といふことだけ知りました。
わっしらはツアーの行程の中にこの日を組み込んだのですが、会場には広島から友人の集団も駆けつけてをりました。
彼らはなんやしらん14時くらいには会場に着いて、グッズをしこたま買い込んでゐた様子(笑)。
わっしらは開演2時間前に会場に着きましたが、グッズの大半はもぅ売り切れてをりました。
さう、アリーナ・コンサートとは「お祭り」なのです。
巨大な会場は開演時間の接近とともに熱が高まって行きます。
そして会場の暗転とともに、「あの」イントロが流れ、Queenがステージに現れました。
そして
全部で2時間半、くらいですか?。
アンコールを含めて30曲。
もぅ、すべてがメモリアル、の世界。
Queenといふバンドを好きで、生のQueenを見たい人が、見たい&聴きたいことをすべて演ってくれた、といふステージ。
撮影も録音もOK。
Queenから日本のファンへ贈る、ファン感謝祭。
そんなコンサートでした。
歌のアダム・ランバートは、ブライアンとロジャーが見初めた、といふだけあって、抜群の歌唱力。
なんや有名なコンテスト番組の優勝者らしく、確かに納得、の堂々の歌いっぷりでした。
おまけに、最初は『まさか、カラオケ流しながら演ってる?』と思はせたほど、完璧なバッキングを彩る、キィボード、ベース、パーカッションのサポート陣。これらも積極的にコーラスを取るものだから、ライヴにおける作品の再現性の高さ、といふ点では、むしろ全盛期のQueenを超えてをったかんぢです。
そして、途中、巨大スクリーンに映し出された、生前のフレディの映像。
その映像と、ブライアンのギター、会場の大合唱によるお約束の「ラヴ・オブ・マイ・ライフ」。
これに涙せずしておられやうか!。
掲げられたスマホの灯りが星のやうにドームを彩り、すすり泣きと合唱が空間を満たしたあの瞬間。
素晴らしく、そして、やはり切ない、Queenの来日公演でありました。
ベースのジョン・ディーコンは『フレディの歌以外でのQueenに参加する気は無い』と公言し、事実上引退状態にあります。そのことを残りの二人はやや苦々しく思ってゐるとか、いないとか・・・。
どちらの思ひも、よくわかる気はします。
歌のアダム氏は、まぁだいぶ賛否両論ありませうが、見た目は若い頃の「プリンス」が逞しくなったかんぢですかね?。
どのやうな人なのかわかりませんが、
『みんな聞いてほしい』
『ぼくはフレディが大好きだ』
『そして、みんなもさうだらう?』
『けふは一緒に歌おう!』
といふMCに、自分が大物などではなく、才能と幸運に恵まれてここにいる、といふ謙虚な姿勢を感じさせ、好感を持てました。彼がこの後、良い音楽人生を辿ることを願ってをります。
そして、「おじぃちゃん」になってゐたブライアン・メイとロジャー・テイラー。
彼らに良き後半生がありますやうに!。
引退状態のジョンにも。
彼らが生み出したQueenといふ素晴らしい音楽が、これほどまでに世界に与えた影響は、揺るぎないもの。
それは不滅です。
わっしが音楽をやり、こんにちまで続け、これと出会ってなかったら、自分はとっくの昔に絶望してゐた、といふ思ひを抱かせてくれた、英国の偉大なロックバンド。
見れてよかった!。
ありがとう。
本当に、ありがとう。
